物語編
第四章 第十六話 概念編
第四章 菩提心
第十六回 煩悩 の裏に 菩提
煩悩は、思いのままに、偏って捕えること
菩提とは、在りのままに、正しく捉えること
煩悩は、楽しもうとも、苦しみはしないと見て
菩提では、楽しんだだけ、苦しんでしまうと見る
天人とは、煩悩を持って、衆生を誘うもの
この天界は、苦しみがなく、楽しいのだから
嫌いな事はしなくていい、好きな事をしなさい
天人は、良くを持って、衆生を楽にしようとする
菩薩とは、菩提を以って、衆生を導くもの
この欲界は、楽しんだだけ、苦しむのだから
好き嫌いを言うことなく、すべてを喜びなさい
菩薩は、解くを以って、衆生を型にしようとする
菩提心は、衆生を誘って、智慧に導かれる
煩悩が究められると、菩提に極められること
煩悩の段は、善行を説いて、欲天に誘っていき
菩提の階では、徳行を解いて、色天に導いていく