物語編
第四章 第十九話 概念編
第四章 無量心
第十九回 邪神 の裏に 正神
邪神は、愛を騙って、偏って愛す神のこと
正神とは、愛を語らず、黙って愛す神のこと
邪神は、愛を説きながら、悪を認めようとせず
正神とは、愛を示しながら、獄を認めようとする
低級な霊ほど、愛する者に、順境を授けて
他に見ない、優れた力を与え、頂点に上げる
彼の近くには、利を求める、甘える人が集まり
浮れ切ると、信者を引き連れ、地獄に堕ちていく
高級な霊ほど、愛する者に、逆境を授けて
類を見ない、厳しい道を与え、底辺に落とす
彼の辺りには、理を求める、苦しむ人が集まり
耐え忍ぶと、縁者を巻き込み、天界に昇っていく
無量心は、地獄の底も、掬い切る心のこと
衆生は、正神に救われて、邪神に巣くわれる
邪神の段は、持ち上げられて、扱き下ろされる
正神の階では、扱き下ろされて、救い上げられる