物語編
第四章 第二五話 問答編
マサシ 四有(シウ)とは、どういうものですか?
アキラ 四有は、生存状態を、四分類したもの。
梵語では、バーヴァとも、呼ばれるもの。
生有、本有、死有、中有に、分かれていて、
衆生が、輪廻転生を行う、過程を表している。
生有とは、体を得て、生れてくる瞬間のこと。
本有とは、生れてから、死んでいく間のこと。
死有とは、体を捨て、死んでいく瞬間のこと。
中有とは、死んでから、生れてくる間のこと。
マサシ 本有(ホンユウ)とは、どういうものですか?
アキラ 本有は、生から死の、中間状態であり、
梵語では、プールヴァ・バーヴァである。
体を持っている間は、内なる者を認め難い。
間接的に、外のものに、内なるものを認める。
マサシ 中有(チュウユウ)は、どういうものですか?
アキラ 中有は、死から生の、中間状態であり、
梵語では、アンタラ・バーヴァ、である。
体を持ってない間は、内なる者を認め易い。
直接的に、内のものが、外なるものに現れる。