物語編
第四章 第二八話 問答編
マサシ 畜生(チクショウ)は、どういうものですか?
アキラ 畜生は、欲界における、第五層であり、
梵語では、ティリヤンチュと、呼ばれる。
畜生道とは、愚痴の禍患を司る世界であり、
自慰と自傷を繰り返す、快楽の仕掛けである。
マサシ 自慰(ジイ)とは、どういうものですか?
アキラ 自慰とは、快楽に生じる、味著であり、
適度に刺激して、快感を楽しむ心である。
自慰を楽しむほど、快楽に囚われてしまい、
更に、快楽を望んで、畜生の道に臨んでいく。
マサシ 自傷(ジショウ)は、どういうものですか?
アキラ 自傷とは、快楽に生じる、過患であり、
過剰に刺激して、快感に苦しむ心である。
自傷に苦しむほど、快楽に捕われなくなり、
後に、快楽に厭いて、畜生の道に空いていく。