物語編
第四章 第二九話 問答編
マサシ 餓鬼(ガキ)は、どういうものですか?
アキラ 餓鬼は、欲界における、第四層であり、
梵語では、プレータとも、呼ばれるもの。
餓鬼道とは、貪欲の禍患を司る世界であり、
満足と不満を繰り返す、貪欲の仕掛けである。
マサシ 満足(マンゾク)は、どういうものですか?
アキラ 満足とは、期待に生じる、味著であり、
理想を追求して、良くを楽しむ心である。
満足を楽しむほど、期待に囚われてしまい、
更に、期待を望んで、餓鬼の道に臨んでいく。
マサシ 不満(フマン)とは、どういうものですか?
アキラ 不満とは、期待に生じる、過患であり、
理想を追求して、飽くに苦しむ心である。
不満に苦しむほど、期待に捕われなくなり、
後に、期待に厭いて、餓鬼の道に空いていく。
スワ 少し食べて、お腹が膨れるようになりました。
マコト 煩悩が減って来ると、ストレスも減り、
あまり、食べなくても、平気になります。
何でも美味しいため、毎日が同じ献立でも、
精進料理より質素でも、苦に為らない筈です。
スワ 肉食は、控えた方が良いのですか?
マコト 〇〇が食べたいと、想わなくなります。
浄化が進むほど、他を危めて我を活かす、
そういう環境から、自然と離れて行きます。
肉食する機会も、自ずから無くなるでしょう。