第四章　　　　無病息災
第三三回　病気　の裏に　正気

病気は、気が刻し合い、葛藤が生じること
正気とは、気が補い合い、葛藤が消えること
病気は、気が溜まると、気を流そうとすること
正気とは、気が流れると、気が健やかになること

地獄の病は、怒りが高じて、痛みが生じる
怒りが強いと、他を害すため、我が憎まれて
慈の心が強いと、他を利すため、我が愛される
痛みの憂いは、慈の心により、快い喜びに変わる

畜生の病は、迷いが高じて、呆けが生じる
迷いが強いと、楽を追うため、苦に被われて
悲の心が強いと、苦を負うため、楽に覆われる
呆けの憂いは、悲の心により、鋭い喜びに変わる

餓鬼の病は、貪りが高じて、腫れが生じる
貪りが強いと、心が捕われて、身が重くなり
捨の心が強いと、心が囚われず、身が軽くなる
腫れの憂いは、捨の心により、清い喜びに変わる