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物語編

第四章 第四二話 概念編

第四章    禅定波羅蜜
第四二回 生起 の裏に 究竟

 

生起は、気を張り詰めて、念を重ねること
究竟とは、気を緩め切って、念を離れること
生起は、心に縛り付けて、深くまで入り込んで
究竟では、心を解き放って、深くから湧き上がる

 

緊張とは、意識をして、念を刻み込むこと
繰り返すと、深い意識に、念が移し込まれる
畢竟、弛緩なき緊張は、単なる焦りに過ぎない
たとえ、気を張ろうとも、昂りが刻まれてしまう

 

弛緩とは、意識をせず、念を開け放つこと
折り返すと、浅い意識に、念が映し出される
必竟、緊張なき弛緩は、単なる眠りに過ぎない
たとえ、気を緩めようと、迷いが放たれてしまう

 

禅定波羅蜜とは、念を張って、念が緩まる
緊張が究められると、弛緩に極められること
緊張の段は、念を繰り返し、深くまで移されて
弛緩の階では、念を折り返し、深くから映される

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