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物語編

第四章 第四十話 問答編

マサシ 忍辱波羅蜜(ニンニクハラミツ)とは?

 

アキラ 忍辱波羅蜜は、波羅蜜の第三段であり、
    梵語は、クシャーンティ・パーラミター。
    忍辱の徹底であり、苦に耐える段階のこと。
    耐怨害忍、安受苦忍、諦察法忍、三種がある。

 

マサシ 耐怨害忍(タイオンガイニン)とは?

 

アキラ 耐怨害忍は、略すならば、耐忍であり、
    他人から恨まれて、危害を加えられても、
    それらに耐え忍んで、心を動かさないこと。
    そして、報復しようと、決して思わないこと。

 

マサシ 安受苦忍(アンジュクニン)とは?

 

アキラ 安受苦忍は、略すならば、安忍であり、
    順境を迎えようと、逆境を迎えようとも、
    それらに耐え忍んで、心を動かさないこと。
    たとえ、平安だろうと、決して溺れないこと。

 

マサシ 諦察法忍(タイサツホウニン)とは?

 

アキラ 諦察法忍は、略すならば、諦忍であり、
    加害者だろうとも、被害者であろうとも、
    無我の境地に立てば、等しく見とめること。
    つまり、自我を越えて、心を動かさないこと。

 

マサシ 持戒(ジカイ)とは、どういうものですか?

 

アキラ 持戒とは、欲を御する、戒を守ること。
    例えば、右に囚われ、左を選べない人は、
    左を選べるように、左を勧める戒を守るか、
    右を択ばないように、右を禁じる戒を持する。

 

マサシ 破戒(ハカイ)とは、どういうものですか?

 

アキラ 破戒とは、欲に負けて、戒を破ること。
    例えば、右に囚われ、左を選べない人は、
    右を選べるように、右を禁じる戒を破るか、
    左を択ばないように、左を勧める戒を捨てる。

 

マサシ 辞戒(ジカイ)とは、どういうものですか?

 

アキラ 辞戒とは、欲に勝って、戒を辞すこと。
    例えば、右も左も等しく、選べるならば、
    戒を持すことは、逆に囚われることになり、
    戒を辞することは、真に捕らえることになる。

 

 

 

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