物語編
第四章 第四二話 問答編
マサシ 禅定波羅蜜(ゼンジョウハラミツ)とは?
アキラ 禅定波羅蜜は、波羅蜜の第五段であり、
梵語読みで、ディヤーナ・パーラミター。
禅定の徹底であり、念を定める段階のこと。
禅定には、緊張過程と弛緩過程の二種がある。
マサシ 緊張(キンチョウ)は、どういうものですか?
アキラ 緊張は、念を張って、念を重ねていき、
集中を狭めながら、深い意識に入ること。
意識的に刻み込んで、無意識に重ねるため、
浅い意識が、深い意識に、移し込まれていく。
マサシ 弛緩(シカン)とは、どういうものですか?
アキラ 弛緩は、念を緩めて、念を離れていき、
集中を広げながら、浅い意識に浮ぶこと。
無意識を解き放って、意識に浮ばせるため、
深い意識が、浅い意識に、映し込まれてくる。