物語編
第四章 第四七話 概念編
第四章 三十三天
第四七回 不盗 の裏に 偸盗
宝珠の眷属とは、財宝の型を司る者であり
宝生如来に仕える、黄色の菩薩の類魂のこと
人の世に産まれると、不盗の教えを守っていき
天人の界に生まれると、偸盗の訓えを護っていく
不盗は、財を荒らす者から、財を守ること
我が為に、財を掠めると、我が財が奪われて
自我の為に、財を認めると、我が財が守られる
不盗の戒めは、財を貯め易い、人の世を造り出す
偸盗は、財を収める者から、財を奪うこと
我の為に、財を集めると、個に財が溜まって
真我の為に、財を納めると、世に財が流される
偸盗の勧めは、財を使い易い、人の世を作り出す
第二天界とは、流転の輪を司る天界であり
不盗が究められると、偸盗に極められること
不盗の段は、我が為に、財を偸まず財が淀んで
偸盗の階では、仏の為に、財を盗んで財が流れる