物語編
第四章 第四八話 概念編
第四章 閻魔天
第四八回 不殺 の裏に 殺生
金剛の眷属とは、転生の型を司る者であり
阿閃如来に仕える、水色の菩薩の類魂のこと
人の世に産まれると、不殺の教えを守っていき
天人の界に生まれると、殺生の訓えを護っていく
不殺は、命を危める者から、命を守ること
我が為に、命を損なうと、我が命が害われて
自我の為に、命を補なうと、我が命が育まれる
不殺の戒めは、命を生かせる、人の世を造り出す
殺生は、命を殺める者から、命を奪うこと
我の為に、命を凝らすと、人の命を生かせて
真我の為に、命を懲らすと、世の命を活かせる
殺生の勧めは、命を活かせる、人の世を作り出す
第三天界とは、生死の門を司る天界であり
不殺が究められると、殺生に極められること
不殺の段は、我が為に、命を殺さず命を生かし
殺生の階では、仏の為に、命を戮して命を活かす