物語編
第四章 第五五話 概念編
第四章 時輪金剛
第五五回 成劫 の裏に 壊劫
時が移り変わるとき、善も遷り換わるため
その刻の業に会わせて、その時の法を合せる
成劫期は、善が創られる、穏やかな世相であり
壊劫期とは、善が壊される、怖ろしい世相である
成劫期は、善が多く悪が寡い、創造の時代
創造の時は、清浄を好んで、不浄を嫌うため
正法の世には、厭離を説いて、小乗が解かれる
創造の中で、全てを突き詰める、理法を学ばせる
住劫期は、善も多く悪も多い、維持の時代
維持の時は、繁栄を好んで、衰退を嫌うため
像法の世には、利他を説いて、大乗が解かれる
維持の中で、全てを移し変える、智慧を磨かせる
壊劫期は、善が寡く悪が多い、破壊の時代
破壊の時は、放縦を好んで、克己を嫌うため
末法の世には、放棄を説いて、密教が解かれる
破壊の中で、全てを受け容れる、帰依を培わせる