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物語編

第四章 第五八話 概念編

第四章    愛染明王
第五八回 転向 の裏に 回向

 

転向は、悪を転じて、悪が善に向かうこと
回向とは、善を回して、善が徳に向かうこと
転向は、巡る欲を持って、悔い改める機であり
回向では、回る欲を以って、分け与える機である

 

明王とは、回心を迫って、善人を導くもの
聖王として、善の極を演じ、善を引き寄せる
欲の中に悪が、善の中に悪が、在る事を示して
付き従う善人に、我が中に悪が、有る事を教える

 

明王とは、改心を逼って、悪人を誘うもの
魔王として、悪の極を演じ、悪を惹き寄せる
欲の中に善が、悪の中に善が、有る事を示して
憑き随う悪人に、我が中に善が、在る事を訓える

 

愛欲明王とは、煩悩即菩提を司る、憤怒尊
欲を解いて、煩悩を突き詰める、済度を行う
善き者を統べ、善行を突き詰めて、回向を迫り
悪しき者を率い、悪行を突き詰めて、転向を逼る

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