物語編
第五章 第二話 物語編
第五章 礼拝 と 懺悔
第二話 神業を崇める と 自業を改める
〔人類の型である選民、選民の型である預言者。
汝は、預言者モーセとして、その使命を果たした。
その者の勧請を受けて、人類に新しい契約を示そう。〕
〔次なる使命に移る前に、前生の謎解きを行う。
果せない命は罪となり、次なる生に繰り越される。
何を積んで何が詰んだか、心行くまで解するが良い。〕
〔私が、真理に託していた、預言を告げられて、
汝は、生まれ変わった私、救世主を探す旅に出た。
確かに、契約を果たす、その心掛けは尊い事である。〕
〔しかし、救世主の何たるかが、汝には解らず、
兎に角、善い者に違いないと、絶対善を追求した。
絶対ない、善を追い求めるのは、愚直の極みである。〕
〔更に、愚かなことには、汝は神を外に求めた。
神は、我の内にこそ存在し、我の外に存在しない。
外に無き神を求め、外の者を神無き世に巻き込んだ。〕
〔今まで、酸いも甘いも、有り難く頂いていた、
純粋無垢な人々は、善と悪を解するようになった。
即ち、より善い物を求める、欲を持つようになった。〕