物語編
第五章 第四話 概念編
第五章 主の祈り
第四回 祈念 の裏に 祈祷
祈念は、我が意を望むため、神に祈ること
祈祷とは、神の意に臨むため、神に祷ること
祈念は、我が欲を叶えるために、魔に祈ること
祈祷とは、神の心に適なうために、神に祷ること
魔とは、欲を通して、人の世を治めるもの
人が、欲する物を授け、要する物は与えない
それ故、欲に充ちた人は、魔に祈ることになり
望む物が、得られる代わり、魔に臨むことになる
神とは、愛を徹して、世の人を育てるもの
人が、要する物を与え、欲する物は授けない
それ故、愛に満ちた人は、神に祷ることになり
望む物が、失われる代わり、神に臨むことになる
主の祈りは、魔に捧げず、神に奉げるもの
世の人は、神に祷りながら、魔に祈っている
祈念の段は、思いのまま、総てに我が意を映し
祈祷の階では、在りのまま、全てに神の意を写す