物語編
第五章 第八話 物語編
第五章 天使 と 人類
第八話 知の実を守る と 知の実が稔る
〔誰もが、善の先に、神の姿を見ようとしたが、
最善の上に、絶対善はなかったと、汝は思い知る。
君臨したのは、悪を根絶やしにする、極悪の憎しみ。〕
〔善を育てるほど、後に、悪まで育ってしまい、
愛を説こうとすれば、裏で、憎しみを解いている。
良くの頂から見渡して、汝は、絶対飽くを実感した。〕
〔八方塞の汝を導くため、私は聖母を遣わした。
律法の象徴である大学から、汝が抜け出せるよう、
聖母真理は、実に明快に、迷宮の出口を指し示した。〕
〔汝の元に、真理を遣わしたのは、私だったが、
汝は、私の見込よりも、美しい真理を受け取った。
これは、後世、私を越え、真理が愛される事を示す。〕
〔民の元に、智徳を使わしたのは、私だったが、
汝は、私の期待通りに、美しく一切を奉げ出した。
これは、将来、世の人が、放棄を試される事を示す。〕
〔詰んだ罪を洗い出せた、真理も見事だったが、
積み上げた物を捧げ出せた、智徳も美事であった。
この美しき神々の芝居は、悔い改めの良き型となる。〕