物語編
第五章 第十四話 物語編
第五章 良く と 飽く
第十四話 善を繰り返す と 悪を繰り返す
〔無論、この深遠な境地に、達する者は少ない。
多くの者は、神を裁いている、我を信じるだろう。
神の名を騙る、魔の囁きに躓き、地獄に落ちていく。〕
〔実に、魚座の時代は、黒金の時代と呼ばれる。
神の名の下に、血を血で洗う、儀式が続くだろう。
大いなる終末を迎えるため、多くの犠牲が払われる。〕
〔少数の者を救うために、多数の者が掬われる。
斯くも危うい道を、どうして、選ぶのか分かるか。
否、解らなくて良い、ただ、神の御心と信じなさい。〕
〔この帰依こそ、始まりであり、終わりである。
全て捨てられるものは、必ず救われることになる。
しかし、はじめから、この真の信仰を悟る者は寡い。〕
〔それゆえ、帰依を培う、礼拝と懺悔を修める。
礼拝は神の業を崇めて、懺悔では我が業を改める。
人の業を神の業に変えて、神の御許へと還っていく。〕
〔言い換えれば、業は、神の御心に他ならない。
直ぐ、信じられない者は、業を解して生きなさい。
直ぐに、捨てられない者は、業を介して行きなさい。〕
〔確かに、神と我を分けたのは、業に他ならず、
しかし、神と人を会わせるものも、業に他ならぬ。
洗礼者よ、先例の善き型として、神の御業を整えよ。〕