第五章 第十八話 対話編
CASE 御言 の裏に 御霊
マナミ 論理である、御言って、どういうものなの?
マサシ 御言とは、因果を辿れる、神の言のことだよ。
マナミ 実感である、御霊って、どういうものなの?
マサシ 御霊とは、因果に生じる、神の霊のことだよ。
マナミ つまり、因果を辿ると、実感が生まれるの?
マサシ うん、神の言を修めると、神の霊が降りるよ。
マナミ 因果に、条件が合うときは、どうなるのかな?
マサシ 神の言に、人の我が合うから、霊が表れるよ。
マナミ 因果に、条件が合わないと、どうなるのかな?
マサシ 神の言に、人の我が合わずに、霊が現れない。
マナミ たとえ、因果が有っても、条件が合わないと、
神の言に、神の霊が降りず、実感が湧かない?
マサシ そうさ、人の我に合わせない、神の教えは、
魂の、薬になるどころか、毒になってしまう。
マナミ じゃあ、深遠な教えを、説きたいときには、
少しずつ、段階的に、解き明かすしかないの?
マサシ 結論だけを、いきなり説くのは、禁忌なのさ。
マナミ それなら、その禁忌を破ると、どうなるの?
マサシ 今の君には、それを教える、必要を感じない。
マナミ ……………………
CASE 御言 の先に 御霊
サトミ 因果である、御言って、どういうものかな?
メグミ 御言とは、神に導かれる、神の法則のことよ。
サトミ 神の教えは、因果に依って、積み上がるの?
メグミ 因果が無いと、神の元に、辿り着けなくなる。
サトミ 実感である、御霊って、どういうものかな?
メグミ 御霊とは、神に守られる、神の息吹のことよ。
サトミ 神の導きは、実感に拠って、湧き上がるの?
メグミ 実感が無いと、神の道を、踏み固められない。
サトミ 「初めに言葉があった」と、言われるけど、
この世界は、因果により、創られているのね。
メグミ そうなの、だからこそ、因果を介していけば、
この世界を、解しながら、修めて行けるのよ。
サトミ 修めていれば、実感が湧き、次に進めるし、
修めてなければ、実感を損い、元に戻るのか。
メグミ 神の言を解せるなら、神の霊を観じるけど、
神の言を介さなければ、神の霊を感じないよ。
サトミ そっか、神の霊の導きで、真偽を確めながら、
少しずつ、神の言を辿って、御許に還るのね。
メグミ うふっ、すっきりしたでしょ、聖霊の導きよ。
サトミ ……………………!!
CASE 御言 という 御霊
サトシ ロゴスの一面、神の言って、どういうもの?
マサシ 神の言とは、固められた、論理のことなのさ。
サトシ 固定している、因果律って、どういうもの?
マサシ 原因に合せ、結果が解かれる、ということさ。
サトシ 同じ原因には、万人に対し、同じ結果なの?
マサシ うん、神の言は、普遍だから、偏らないのさ。
サトシ ロゴスの一面、神の子って、どういうもの?
マサシ 神の子とは、生きている、論理のことなのさ。
サトシ 変化している、因縁律って、どういうもの?
マサシ 条件に合せ、因果が説かれる、ということさ。
サトシ 違う条件には、相手に合せ、違う因果なの?
マサシ うん、神の子は、対機だから、偏らせるのさ。
サトシ いつでも、神様の言は、正しいはずだけど、
地上は、変り続けるから、契約を更新するの?
マサシ そうだよ、時代の節目には、神の子が降りて、
時代に合せ、神の契約を、結び直そうとする。
サトシ なるほど、現実に合う、新約が解かれるのか。
こんな話は、初めてだよ、誰から説かれたの?
マサシ いよいよ、節目だから、神から遣わされたよ。
サトシ ……………………!!
CASE 御霊なき御言 と 御言なき御霊
サトミ 御言と御霊、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 神様の教え、御言って、どういうものかな?
メグミ 御言とは、因果を解して、教えを辿ることよ。
サトミ 神様の考え、御霊って、どういうものかな?
メグミ 御霊とは、因果を介して、考えが浮ぶことよ。
サトミ 御言を望み、御霊に臨まないと、どうなるの?
メグミ 御霊なき御言なんて、絵空事に過ぎないよ。
サトミ じゃ、霊を介さないと、言が軽くなるのかな?
メグミ そうよ、霊を感じないと、言が空しくなるよ。
サトミ 御霊を望み、御言に臨まないと、どうなるの?
メグミ 御言なき御霊なんて、浮遊霊に過ぎないよ。
サトミ じゃ、言を解さないと、霊に憑かれるのかな?
メグミ そうよ、言を観じないと、霊に遊ばれるのよ。
サトミ 御言だけでは、辿ろうとも、空かされるし、
御霊ばかりでは、浮かんでも、遊ばされるの?
メグミ うん、御言と御霊、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、御霊を介し、御言を解していくの?
メグミ そうなの、御言を究め、御霊を極めていくの。
サトミ ……………………!!