第五章 第二一話 問答編
マサシ 聖霊(セイレイ)とは、どういうものですか?
アキラ 聖霊とは、浄められた、パトスのこと。
つまり、真実を実感する、爽快感である。
聖き霊は、深層に湧き上る、実感を与えて、
霊を信じる者に、それで良いと思い込ませる。
マサシ 悪霊(アクリョウ)は、どういうものですか?
アキラ 悪霊とは、歪められた、パトスのこと。
つまり、幻想を実感する、陶酔感である。
邪な霊は、表層に湧き上る、実感を与えて、
霊を信じる者に、それで良いと思い込ませる。
ツクバ 日々、試されている感覚があります。
マコト 真理を修めて、菩薩の道を進みたいと、
全身全霊をして、真我に臨んでいる人は、
真我から、直々の指導を受けることになり、
いつも、試されるという、実感に包まれます。
この時は、自我と真我、一対一であり、
他の者が入り込む、余地など在りません。
いつも、正しい解を、内に臨まねばならず、
少しでも、外に望めば、この関係は崩れます。
ツクバ 外の人に、答えを聞いてはいけないのですか?
マコト 真実の神の導きを、受けているときに、
幻影なる者に応えを、求めてしまうのは、
たとえ、尋ねた答えが、合っていようとも、
訊ねた時点で失格であり、神に臨んでません。
ツクバ 守護神が、教えてくれる場合は、どうですか?
マコト 最高の教師に、育てられている生徒に、
何ら憚らず、隣りから口を挟む指導霊は、
誰より自分が、指導されないと生けません。
真面な守護神なら、至高の導師と交代します。
ツクバ この場で、真理を学ぶ場合は、どうですか?
マコト この場は、試験の解そのものではなく、
真理という、試練の解き方を説いてます。
真理を学べば、真我の溢れる思いが伝わり、
貴方に課された、試練も越えられるはずです。
試験中に、解からない問題に遭遇して、
先生に答えを聞くのは、小学生までです。
ここは、真理の大学、持ち込み可ですから、
真理を携えて、自力で、難問を解いて下さい。
ツクバ 喩えると、ここの教えは、大学レベルですか?
マコト 喩えるなら、真我という最高の教授と、
一対一で、自己の使命に取り組みながら、
菩薩の博士号を手にして、弥勒の世に出る。
極めて厳しいが、究めて嬉しい、大学院です。
クワナ 〇〇の問題を、引き受けてしまいました。
私個人レベルで、考えられる問題ではなく、
神様仏様に関ることで、対処が解かりません。
マコト 神を持ち出せば、人が動いてくれると、
神を透して、我を徹してきた、報いです。
この機に、悔い改めて、神を持ち出さない、
器相応、謙虚な生き方に、生れ変って下さい。
今回に限り、現実の対処は取りました。
しかし、このように、神を振り回すのは、
畏れ多い行為ですから、絶対止めましょう。
神の意を借りる兎が、周囲から消えるように。
クワナ 不思議と、問題が解決して行きました。
救いの力を送って、頂けたのでしょうか?
お手数を、お掛けして、申し訳ありません。
マコト このような、神の力を試す様なことは、
今後、二度としないよう、誓って下さい。
正神は、泣きついても、助けてくれません。
すべては、自業自得、日頃の行いの結果です。
貴方に限らず、この地に招かれる人は、
正神が、心の奥底まで、見守っています。
如何に望んでいるか、如何に臨んでいるか、
すべてを見とめた上で、無言で導いています。
先ず、真理に対して、真剣でないこと。
加えて、信仰を対して、純粋でないこと。
これらを、あなたに、悔い改めさせるため、
今回の件は、最後通告として、起こりました。
あなたの拠り処である、信仰に関して、
普段、無意識の内に、下に見ている人に、
今日は、不自然なほど、叱られたはずです。
それこそ、あなたに、神が伝えたいことです。
これらを、「私」を介さず、行うのが、
真我と自我、一対一の道、真理の道です。
あなたが、今後も「外」に頼ろうとすると、
真我は、貴方の成長を「守護神」に任せます。