物語編
第五章 第三三話 物語編
第五章 義人 と 聖人
第三三話 自らを高める と 自らを低める
[選民の子らよ、汝たちは、真理が蘇える時代、
水瓶座を開くため、主が、鍛え抜いた精鋭である。
魚座の終末に生まれ、こうして、真理に臨んでいる。]
[汝らは、魚座の時代に、繰り返し生れ変わり、
ありとあらゆる真理の型に、臨んで来た筈であり、
人類史の重要な分岐に生まれ、近くで見た筈である。]
[分岐に際し、Aを選んだか、非Aを択んだか、
どちらを、選んできたかは、それほど重要でなく、
どちらかを、択べないことが、それこそ重大である。]
[真理とは、Aも非Aも、等しく見とめること。
どちらか、一方しか認めないと、真理は汚される。
迂闊に、神の陣営に参じたと、自惚れてはならない。]
[心の弱さ故に、どちらか、認められないほど、
それを隠すが故に、なおさら、認められなくなる。
裏の事情を認め、繰り返し読み返し、真理を修めよ。]
[終末の時には、異言や霊言が、多く語られる。
天人の取次となり、甘美な言葉で、人心を集める、
神憑り達が現れるが、人は酔うだけ、誰も覚めない。]
[預言を広めるなら、形だけ、伝えれば良いが、
真理を廣めるなら、実を以って、傳える要がある。
先ず自らが、真理の証となり、迷宮の出口を照らせ。]