物語編
第五章 第三三話 概念編
第五章 サタン
第三三回 義人 の裏に 聖人
義人は、善を重ねて、自らを高くするもの
聖人とは、善を与えて、自らを低くするもの
義人は、我が善に囚われ、他の善を否んでいき
聖人らは、我が善を譲って、他の善を認めていく
義人は、悪を憎んで、敵を切り捨てるもの
人が、善を積み重ねて、悪を切り捨てるほど
切り捨てられた悪は、敵する者として表われる
義人と義人は、互いに、神の敵であると叩き合う
聖人は、悪を愛して、敵を受け容れるもの
人が、善を分け与えて、悪を受け容れるほど
受け容れられた悪は、組する者として洗われる
聖人と聖人は、互いに、神の命であると称え合う
サタンは、神に対して、敵対する魔のこと
最大の罠は、魔を憎んで、神に敵する仕掛け
我が神を愛し、他の神を憎むと、我が魔となり
我が神を愛して、他の神を愛すと、我が神となる