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物語編

第五章 第三六話 物語編

第五章    修道   と   伝道
第三六話 律法を修める と 福音が伝わる

 

サウロよ、貴方に「大きな者」の名を与えて、
この地に、贈り込んだ、大いなる徳は、誰ですか。
我々は、貴方を介し、その者と会わねばなりません。

 

それを何故、いや、貴女方なら、当然なのか。
私は、我が君の命を受けて、救い主を探しに来た。
愛智の都から、東方の秘境に、神の軍を引き連れて。

 

我が君は、聡明な方、このように命じました。
迷妄なる民衆を啓蒙せよ、像を壊して神を伝えよ。
最も認め難き、最悪な敵の中から、救い主が現れる。

 

知っている、その者の名は、雄々しき王の徳。
真理の御霊、この三人が揃わず、型は完成しない。
パウロよ、「小さき者」と改めて、福音を届どけよ。

 

真理は、そう言うと、智徳に優しく語り掛けた。
救い主を、私達三人で、迎えなければなりません。
立てますね、待ち続ける、法王の都に行きましょう。

 

貴方は、教皇と共に、約束の地に赴いて下さい。
私は一旦、報せを届けるため、救世主の元に帰り、
因縁の御魂を連れて、洗礼者が拓いた道を辿ります。

 

さあ、こうして、善きにつけ、悪しきにつけ、
偉大なる救済の仕掛け、そのすべてが揃い始めた。
いよいよ、最後の仕組に、取り掛からねばならない。

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