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物語編

第五章 第三六話 問答編

マサシ 修道(シュウドウ)は、どういうものですか?

 

アキラ 修道は、自ら進んで、道を修めること。
    我が善を、修めながら、同朋を救うこと。
    たとえ、善を修めようと、伝えないならば、
    善を、独占することになり、悪に腐っていく。

 

マサシ 伝道(デンドウ)とは、どういうものですか?

 

アキラ 伝道は、他に勧めて、道を伝えること。
    我が善を、伝えながら、異邦を救うこと。
    たとえ、善を伝えようと、譲らないならば、
    善を、拡大するだけになり、悪に腐っていく。

 


 

アタミ 最近、相談を受けるようになりました。

 

マコト 真理の道を、真剣に歩んでいる人には、
    内なる神から、必ず使徒が遣わされます。
    あなたの前には、自分が乗り越えた悩みと、
    同じ悩みを抱える、人が救いを求めて来ます。

 

    あなたは、相手を過去の自分と想って、
    自らの体験を省み、説き明かして下さい。
    決して、自分自身が、体験していないこと、
    乗り越えてないことは、説いては行けません。

 

    そして、相手が変わらなかったときは、
    この件を、自分は未だ乗り越えていない。
    それを教えるために、真我から遣わされた、
    使者であると認め、相手に感謝をして下さい。

 

    そして、あなたが、乗り越えた暁には、
    時を同じくして、相手も変わっています。
    つまり、自分と相手を、救ったことになり、
    弥勒の世に、確実に一歩、近づいた証しです。

 


 

ツガル 真理を読み、目から鱗が落ちて行きます。
    わたしも、この感動を人々に広めたいです。

 

マコト もし、わたしが、真理を修めないまま、
    他の人々に対して、真理を説いていたら、
    もはや、それは、盗んで来た教えに過ぎず、
    ダルマでなく、カルマを撒き散らしています。

 

    この神社に、私が奉納している真理は、
    自ら修めた物で、借り物ではありません。
    過去に使い、現在も使う、生きた法であり、
    死んだ法を説けば、そこで法脈が断たれます。

 

    ですから、あなたも、先ず自ら修めて、
    自ら変った体験を、人々に納めて下さい。
    借り物の教えを、唾を付けて他に売り渡す、
    末法を広めるのは、ここでは悲しいことです。

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