第五章 第四一話 対話編
CASE 自由 の裏に 平等
マナミ 選れること、自由って、どういうものなの?
マサシ 自由とは、責任を持って、原因を望むことさ。
マナミ 責を認めて、因を望むとき、どうなるのかな?
マサシ 理想を追って、現実を負って、生きていける。
マナミ 責を認めず、因を望むとき、どうなるのかな?
マサシ 理想を追えず、現実を負って、活きられない。
マナミ 並べること、平等って、どういうものなの?
マサシ 平等とは、変化を以って、結果に臨むことさ。
マナミ 動を認めて、果に臨むとき、どうなるのかな?
マサシ 現実を負って、理想を追って、生きていける。
マナミ 動を認めず、果に臨むとき、どうなるのかな?
マサシ 現実を負えず、理想を追って、活きられない。
マナミ じゃ、責任に臨んで、変化を望んでいくと、
実際に、現実を負って、理想を追っていくの?
マサシ そうだよ、理想と現実が、両立したときに、
漸く初めて、自由と平等が、両立できるのさ。
マナミ 先天的な、自由と平等を、理想に掲げるけど、
現実は、理想と現実の様に、両立し難いのね。
マサシ うん、理想も訴えるだけなら、自由なんだよ。
マナミ ……………………!!
CASE 自由 の先に 平等
サトミ 責任を望む、自由って、どういうものかな?
メグミ 自由とは、自我を持って、原因を望むことよ。
サトミ つまり、理想を望むときは、意志を持つの?
メグミ そうだよ、我が意を持ち、神を忘れ去るのよ。
サトミ どんな因も、我が責として、突き詰めるの?
メグミ 自我に委ねて、思いのままに、追求するのよ。
サトミ 変化に臨む、平等って、どういうものかな?
メグミ 平等とは、自然を以って、結果に臨むことよ。
サトミ つまり、現実に臨むときは、意志を離れるの?
メグミ そうだよ、神の意に委ね、我を捨て去るのよ。
サトミ どんな果も、神の心として、受け容れるの?
メグミ 自然に任せて、在りのままに、感謝するのよ。
サトミ 自由の段は、思いのままに、突き詰めるけど、
平等の階では、在りのままに、受け容れるの?
メグミ そうよ、現実が変わっても、責を突き詰めて、
多少、理想と異なっても、差を受け容れるの。
サトミ そっか、責任と変化が、両立できたときに、
ようやく、自由と平等が、両立できるわけね。
メグミ 自由に、責任を負って、平等な変化を追うの。
サトミ ……………………!!
CASE 自由 と 平等 と 博愛
サトシ 人間とは、生まれながら、自由で平等なんだ!
マサシ そうだけど、博愛が無いと、両立しないんだ。
サトシ 博愛に欠けた、自由って、どういうものかな?
マサシ 負の自由は、責任を認めず、他に着せていく。
サトシ 博愛に欠けた、平等って、どういうものかな?
マサシ 負の平等は、変化を認めず、全て均していく。
サトシ 誰か、自由を得ると、誰もが不平等になり、
誰もを、平等に均すと、誰もが不自由になる?
マサシ うん、自由と平等が、矛盾し合うことになる。
サトシ 博愛に満ちた、自由って、どういうものかな?
マサシ 正の自由は、責任を認めて、己に帰していく。
サトシ 博愛に満ちた、平等って、どういうものかな?
マサシ 正の平等は、変化を認めて、総て巡っていく。
サトシ 皆が、責任を負うと、誰もが自由になるし、
誰もが、変化を追うと、誰もが平等になるの?
マサシ うん、自由と平等が、補完し合うことになる。
サトシ じゃあ、平等や自由を、宣言しても無駄だね。
マサシ いやいや、自由と平等を、追っても良いのさ。
博愛の下に、責任と変化を、負って貰うから。
サトシ ……………………!!
CASE 平等なき自由 と 自由なき平等
サトミ 自由と平等、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 責任を負う、自由って、どういうものかな?
メグミ 自由とは、自我を持って、理想を望むことよ。
サトミ 変化を追う、平等って、どういうものかな?
メグミ 平等とは、自然を以って、現実に臨むことよ。
サトミ 自由を望み、平等に臨まないと、どうなるの?
メグミ 平等なき自由なんて、不自由に過ぎないよ。
サトミ じゃ、変化を追わずに、責任を負えないの?
メグミ そうよ、責任に臨まずに、自由を望めないよ。
サトミ 平等を望み、自由に臨まないと、どうなるの?
メグミ 自由なき平等なんて、不平等に過ぎないよ。
サトミ じゃ、責任を負わずに、変化を追えないの?
メグミ そうよ、変化を望まずに、平等に臨めないよ。
サトミ 自由だけでは、責を認めず、自由を損うし、
平等ばかりでは、差を認めず、平等を害うの?
メグミ うん、自由と平等、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、平等に依り、自由に拠っていくの?
メグミ そうなの、自由を究め、平等を極めていくの。
サトミ ……………………!!
CASE メ イ ソ ン
サトシ あのね、メイソンって、どういうものかな?
マサシ それはね、摂理の概念を、人類に授けたら、
どのような、型が出来るか、試したものだよ。
サトシ 授かった、摂理を玩ぶと、どうなるのかな?
マサシ 力に応じて、理を負わせる、偽の摂理になる。
サトシ 強き者が、弱き者を抑え、神理を布くのかな?
マサシ そうさ、一部の人々に、摂理が偏っていくよ。
サトシ 与かった、摂理を培うと、どうなるのかな?
マサシ 器に応じて、理を見とめる、真の摂理になる。
サトシ 弱き者が、強き者に倣い、神理を辿るのかな?
マサシ そうさ、全部の人々に、摂理が巡っていくよ。
サトシ 授かって、弄んでいると、負の摂理になり、
与ってから、養っていけば、正の摂理になる。
マサシ 摂理とは、毒にも薬にもなる、諸刃の剣だよ。
徒に授けて、人を試したら、いけないものさ。
サトシ 実際の所、与えられた摂理を、使い熟せたの?
マサシ それは、神の目の行く末を、追えば解かるよ。
サトシ 神の目は、摂理を訴え、不条理を押し付けた。
マサシ いずれ、世界の隅々まで、その型が広がるよ。
サトシ ……………………
CASE 自 由 の 国
サトシ あのね、自由の国って、どういうものかな?
マサシ それはね、自由の概念を、人類に授けたら、
どのような、型が出来るか、試したものだよ。
サトシ 授かった、自由を玩ぶと、どうなるのかな?
マサシ 力に応じて、責を負わせる、偽の自由になる。
サトシ 強き者が、弱き者を抑え、責任を帰すのかな?
マサシ そうさ、一部の人々に、自由が偏っていくよ。
サトシ 与かった、自由を培うと、どうなるのかな?
マサシ 器に応じて、責を見とめる、真の自由になる。
サトシ 弱き者が、強き者に倣い、責任を負うのかな?
マサシ そうさ、全部の人々に、自由が巡っていくよ。
サトシ 授かって、弄んでいると、負の自由になり、
与ってから、養っていけば、正の自由になる。
マサシ 自由とは、毒にも薬にもなる、諸刃の剣だよ。
徒に授けて、人を試したら、いけないものさ。
サトシ 実際の所、与えられた自由を、使い熟せたの?
マサシ それは、米の国の行く末を、追えば解かるよ。
サトシ 米の国は、自由を訴え、不自由を押し付けた。
マサシ いずれ、世界の隅々まで、その型が広がるよ。
サトシ ……………………
CASE 平 等 の 国
サトシ あのね、平等の国って、どういうものかな?
マサシ それはね、平等の概念を、人類に授けたら、
どのような、型が出来るか、試したものだよ。
サトシ 授かった、平等を玩ぶと、どうなるのかな?
マサシ 力に応じて、差を負わせる、偽の平等になる。
サトシ 強き者が、弱き者を抑え、変化を奪うのかな?
マサシ そうさ、一部の人々に、平等が偏っていくよ。
サトシ 与かった、平等を培うと、どうなるのかな?
マサシ 器に応じて、差を見とめる、真の平等になる。
サトシ 弱き者が、強き者に倣い、変化を培うのかな?
マサシ そうさ、全部の人々に、平等が巡っていくよ。
サトシ 授かって、弄んでいると、負の平等になり、
与ってから、養っていけば、正の平等になる。
マサシ 平等とは、毒にも薬にもなる、諸刃の剣だよ。
徒に授けて、人を試したら、いけないものさ。
サトシ 実際の所、与えられた平等を、使い熟せたの?
マサシ それは、露の国の行く末を、追えば解かるよ。
サトシ 露の国は、平等を訴え、不平等を押し付けた。
マサシ いずれ、世界の隅々まで、その型が広がるよ。
サトシ ……………………
CASE 博 愛 の 国
サトシ あのね、博愛の国って、どういうものかな?
マサシ それはね、博愛の概念を、人類に授けたら、
どのような、型が出来るか、試したものだよ。
サトシ 授かった、博愛を玩ぶと、どうなるのかな?
マサシ 力に応じて、和を負わせる、偽の博愛になる。
サトシ 強き者が、弱き者を抑え、和合を奪うのかな?
マサシ そうさ、一部の人々に、博愛が偏っていくよ。
サトシ 与かった、博愛を培うと、どうなるのかな?
マサシ 器に応じて、和を見とめる、真の博愛になる。
サトシ 弱き者が、強き者に倣い、和合を培うのかな?
マサシ そうさ、全部の人々に、博愛が巡っていくよ。
サトシ 授かって、弄んでいると、負の博愛になり、
与ってから、養っていけば、正の博愛になる。
マサシ 博愛とは、毒にも薬にもなる、諸刃の剣だよ。
徒に授けて、人を試したら、いけないものさ。
サトシ 実際の所、与えられた博愛を、使い熟せたの?
マサシ それは、連の国の行く末を、追えば解かるよ。
サトシ 連の国は、博愛を訴え、無慈悲を押し付けた。
マサシ いずれ、世界の隅々まで、その型が広がるよ。
サトシ ……………………