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物語編

第五章 第四二話 対話編

CASE 資本 の裏に 共産

 

マナミ 自由を司る、資本主義って、どういうもの?
マサシ 資本とは、自由を重んじ、財を集めるものさ。
マナミ 平等を司る、共産主義って、どういうもの?
マサシ 共産とは、平等を重んじ、財を分けるものさ。
マナミ 資本主義と、共産主義って、対立するもの?
マサシ 博愛が有れば、自由と平等が、両立するよう、
    博愛が伴なえば、資本と共産は、両立するよ。
マナミ 愛が欠けると、資本主義って、どうなるの?
マサシ 自由に甘え、変化を避けて、奪い合いになる。
マナミ 愛が欠けると、共産主義って、どうなるの?
マサシ 平等に甘え、責任を避けて、擦り合いになる。
マナミ 愛が満ちると、資本主義って、どうなるの?
マサシ 自由を愛し、変化に向かい、与え合いになる。
マナミ 愛が満ちると、共産主義って、どうなるの?
マサシ 平等を愛し、責任に向かい、助け合いになる。
マナミ なるほど、資本と共産は、矛盾しないのね。
    現実世界で、対立したのは、どうしてだろう?
マサシ 表向きは、戦っていたように、見えるけど、
    裏では、繋がっていたんだ、愛じゃないけど。
マナミ ……………………

 


 

CASE 資本 の先に 共産

 

サトミ ねぇねぇ、資本主義って、どういうものかな?
メグミ 資本主義は、自由を重んじ、財を集めるのよ。
サトミ それなら、共産主義って、どういうものかな?
メグミ 共産主義は、平等を重んじ、財を分けるのよ。
サトミ 集めたい人と、分けたい人は、対立しちゃう。
    どうしたら、資本と共産は、共存できるかな?
メグミ 資本と共産は、横に並べると、刻し合うけど、
    資本と共産って、縦に重ねると、補い合うよ。
サトミ つまり、資本を下に置き、共産を上に置くの?
メグミ 先ず、資本主義の段で、自由に財を集めて、
    続いて、共産主義の階で、平等に財を分ける。
サトミ 先ず、底に溜った財を、自由に吸い上げて、
    続いて、頂に貯った財を、平等に振り分ける?
メグミ 欲を持ち、下から上に、財を巡らせるけど、
    愛を以って、上から下に、財を廻らせるのよ。
サトミ 欲と愛が、財が巡るために、必要だったのね。
メグミ そうよ、片方しかないと、廻らなくなるのよ。
サトミ これって、個人の場合でも、同じことかな?
メグミ うふっ、欲で稼いだ物を、愛で使えば良いよ。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 資本 と 共産 と 博愛

 

サトシ 自由に集める、資本主義って、どういうもの?
アツシ 資本主義は、資本家を守る、強者の主義だな。
サトシ 平等に分ける、共産主義って、どういうもの?
アツシ 共産主義は、労働者を護る、弱者の主義だな。
サトシ じゃ、資本家を守るのか、労働者を護るのか。
    つまり、資本と共産は、自ずと対立する訳か。
アツシ 愛が無く、横に並べれば、刻し合うものだが、
    愛を持って、縦に重ねれば、補い合うものだ。
サトシ う~ん、どうすれば、縦に重ねられるのかな?
アツシ 先ず、資本主義により、富を寄せ集めるんだ。
サトシ 下層は、弱者が欲をして、強者に育つわけか。
アツシ 次に、共産主義により、富を分け与えるんだ。
サトシ 上層は、強者が愛をして、弱者を育てるのか。
アツシ ああ、弱者は欲を研き、強者は愛を磨くんだ。
サトシ すると、財が有ることは、強者の証じゃなく、
    愛により、財を使ってこそ、強者の証なのか。
アツシ そうだ、財で粋がるのは、真に弱者の証だな。
サトシ 欲により、財に群がるのは、弱者までとはね。
アツシ 意外だろう、弱者同士だから、対立するんだ。
サトシ ……………………!!

 


 

CASE 共産なき資本 と 資本なき共産

 

サトミ 資本と共産、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 強者を守る、資本って、どういうものかな?
メグミ 資本とは、自由を持って、強者に育てるのよ。
サトミ 弱者を護る、共産って、どういうものかな?
メグミ 共産とは、平等を以って、弱者を育てるのよ。
サトミ 資本を望み、共産に臨まないと、どうなるの?
メグミ 共産なき資本なんて、唯の狂奔に過ぎないよ。
サトミ じゃ、強者を守っても、弱者を護らないの?
メグミ そうよ、弱者を害なうと、強者も喪われるよ。
サトミ 共産を望み、資本に臨まないと、どうなるの?
メグミ 資本なき共産なんて、只の悲惨に過ぎないよ。
サトミ じゃ、弱者を護っても、強者を守らないの?
メグミ そうよ、強者を損なうと、弱者も失われるよ。
サトミ 資本だけでは、足を食べる、蛸の様になり、
    共産ばかりでは、頭を傾げる、像の様になる?
メグミ うん、資本と共産、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、共産を追い、資本を負っていくの?
メグミ そうなの、資本を享け、共産を受けていくの。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 米国 の裏に 露国

 

マナミ 自由を司る、米国って、どういうものなの?
マサシ 米国とは、自由を持って、米が実る国なのさ。
マナミ 地が肥えて、米が重いほど、どうなるのかな?
マサシ 稲穂が垂れて、豊かな実りを、地に授けるよ。
マナミ 地が痩せて、米が軽いほど、どうなるのかな?
マサシ 稲穂が垂れず、貧しい実りを、地に与えるよ。
マナミ 平等を司る、露国って、どういうものなの?
マサシ 露国とは、平等を以って、露が降る国なのさ。
マナミ 天が慈しみ、露が多いほど、どうなるのかな?
マサシ 大地が潤って、富んだ彩りを、天に奉げるよ。
マナミ 天が惜しみ、露が寡いほど、どうなるのかな?
マサシ 大地が渇いて、乏しい彩りを、天に捧げるよ。
マナミ すると、天が惜しめば、地が痩せていくし、
    その逆に、天が愛しめば、地は肥えていくの?
マサシ そうさ、地が痩せれば、天が渇いていくし、
    その逆に、地が肥えれば、天も潤っていくよ。
マナミ そうすると、米の国にせよ、露の国にせよ、
    自由に報いて、平等に酬いると、良く巡るの?
マサシ 慈しみこそ、米と露の実りを、彩らせるのさ。
マナミ ……………………!!

 


 

CASE 米国 の先に 露国

 

サトミ 自由に実る、米国って、どういうものかな?
メグミ 米国とは、自由を持って、富を集める国だよ。
サトミ 強者が、富を集め過ぎると、どうなるのかな?
メグミ 弱者から、富が吸い上げられ、足が弱くなる。
サトミ 自由に依り、富を求めると、下が辛くなるの?
メグミ 一時的に、依れるけれど、永遠に酔えないよ。
サトミ ずっと、富を集めるために、どうするのかな?
メグミ 強者から、弱者に対して、分け与えることよ。
サトミ 平等に降る、露国って、どういうものかな?
メグミ 露国とは、平等を以って、富を分ける国だよ。
サトミ 弱者に、富を与え過ぎると、どうなるのかな?
メグミ 強者から、富が吸い取られて、頭が軽くなる。
サトミ 平等に頼り、富を求めると、上が甘くなるの?
メグミ 一時的に、頼れるけれど、永遠に酔えないよ。
サトミ ずっと、富を分けるために、どうするのかな?
メグミ 弱者から、強者に対して、奉げ上げることよ。
サトミ つまり、米を実らせるには、雨を降らせて、
    それから、雨を恵ませるには、米を捧げるの?
メグミ うふっ、どちらが欠けても、続かなくなるよ。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 米国 と 露国 と 日国

 

サトシ 自由を司る、米国って、どういうものかな?
アツシ 米国とは、米を実らせて、育てる国のことだ。
サトシ 平等を司る、露国って、どういうものかな?
アツシ 露国とは、雨を降らして、育てる国のことだ。
サトシ 両者を司る、日国って、どういうものかな?
アツシ 日国とは、日が照らして、育てる国のことだ。
サトシ う~ん、良く解らない、どういうことかな?
アツシ 米の国は、下から上へと、富を寄せ集める。
サトシ 富みが、上層に貯まり、下層に足りなくなる。
アツシ 露の国は、上から下へと、富を分け与える。
サトシ 富みが、下層に溜まり、上層に足りなくなる。
アツシ じゃ、米国が下で支えて、露国を上に置けば?
サトシ 富みが、巡る様になり、永く続くようになる。
アツシ そうして、出来る国こそ、日の国と呼ばれる。
サトシ つまり、日が照らせば、米も実る様になり、
    水も発し、雲が生まれて、雨が降る様になる。
アツシ そうだ、日が照ることこそ、大事なことだな。
サトシ なるほど、大事な日って、何のことなのかな?
アツシ 見返りなく、万物を育てる、大いなる愛だな。
サトシ ……………………!!

 


 

CASE 露国なき米国 と 米国なき露国

 

サトミ 米国と露国、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 下部を司る、米国って、どういうものかな?
メグミ 米国とは、下から上へと、吸い上げる国だよ。
サトミ 上部を司る、露国って、どういうものかな?
メグミ 露国とは、上から下へと、振り分ける国だよ。
サトミ 米国を望み、露国に臨まないと、どうなるの?
メグミ 露国なき米国なんて、卑しい国に過ぎないよ。
サトミ じゃ、吸い上げるだけ、振り分けないのかな?
メグミ そうよ、頭が重くなって、足が弱くなるのよ。
サトミ 露国を望み、米国に臨まないと、どうなるの?
メグミ 米国なき露国なんて、貧しい国に過ぎないよ。
サトミ じゃ、振り分けるだけ、吸い上げないのかな?
メグミ そうよ、頭が弱くなって、足が重くなるのよ。
サトミ 米国だけでは、強がるだけ、動けなくなり、
    露国ばかりでは、甘えるだけ、働かなくなる?
メグミ うん、米国と露国、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、露国に依り、米国に拠っていくの?
メグミ そうなの、米国を究め、露国を極めていくの。
サトミ ……………………!!

 


 

CASE 米国 と 〇〇 と 露国 

 

サトシ 何故、自由の女神の台座に、〇〇〇が在るの?
マサシ 人類に、自由を与えたら、何を学ぶだろうか。
    〇〇〇が、試みに建てた国が、米国だからさ。
サトシ 何故、平等の革命の舞台に、〇〇〇が居たの?
マサシ 人類に、平等を与えたら、何を学ぶだろうか。
    〇〇〇が、試みに造った国が、露国だからさ。
サトシ 何故、同じ者が作ったのに、対立するのかな?
マサシ 衝突を、演じて魅せると、世界を巻き込める。
サトシ 強い国を、一つ用意すると、どうなるのかな?
マサシ 従うか、逆らうかになり、全て巻き込めない。
サトシ 強い国を、二つ容易すると、どうなるのかな?
マサシ どちらかに、順がうから、総て巻き込めるよ。
サトシ 〇〇〇が、米国と露国、その両方を用意して、
    見せかけの、戦いを演じ、世界を巻き込んだ?
マサシ 強国同士、反目し合うのを、近くで見ると、
    間に立って、中立を保つのは、恐しく難しい。
サトシ どちらが、勝ったとしても、富が集って来る。
    う~ん、完璧な仕掛けだ、〇〇〇は何者なの?
マサシ 〇〇〇に、何を入れるかは、君次第なんだよ。
サトシ ……………………

 


 

CASE 米国 と 露国 と 連国 

 

サトミ 自由の国、アメリカって、どういうものかな?
メグミ 人類に、自由を説くために、選んだ型なのよ。
サトミ 建国の父、ベンジャミンって、どういうもの?
メグミ 彼を含めて、周辺の人々は、メイソンなのよ。
サトミ 平等の国、ソビエトって、どういうものかな?
メグミ 人類に、平等を説くために、選んだ型なのよ。
サトミ 革命の父、ウラジーミルって、どういうもの?
メグミ 彼を含めて、周辺の人々は、メイソンなのよ。
サトミ 博愛の国、国際連合って、どういうものかな?
メグミ 人類に、博愛を説くために、選んだ型なのよ。
サトミ 国連の父、コーデル・ハルは、どういうもの?
メグミ 彼を含めて、周辺の人々は、メイソンなのよ。
サトミ とすると、人類の歴史は、彼らの思いのまま?
メグミ ううん、神の代理人に、彼らを選んだのは、
    自分自身、想いのままと、考えると良いのよ。
サトミ つまり、彼らの計画を、飲み込んでしまうの?
メグミ うん、我が代理人として、認めてしまうのよ。
サトミ 絶対に、そんなの無理、彼らは極悪人なのよ。
メグミ あれ、私の周辺の人なら、呑み込めるはずよ。
サトミ ……………………

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