第五章 第四六話 問答編
マサシ カバラとは、どういうものですか?
アキラ カバラは、ユダヤ教の神秘思想のこと。
ヘブライ語であり、「伝承」の意である。
22本の小径と、10個の球から作られる、
生命の樹(セフィロト)で、象徴されるもの。
マサシ 球(セフィラ)は、どういうものですか?
アキラ 第一に、ケテルであり、王冠を意味している。
第二に、コクマーであり、知恵の意味である。
第三に、ビナーであり、理解を意味している。
第四に、ケセドであり、慈悲を意味している。
第五に、ケブラーであり、峻厳の意味である。
第六に、ティファレトで、美を意味している。
第七に、ネツァクであり、勝利の意味である。
第八に、ホドであって、栄光を意味している。
第九に、イェソドであり、基礎の意味である。
第十に、マルクトであり、王国の意味である。
マサシ 小径(パス)とは、どういうものですか?
アキラ 第1に、愚者であり、王冠から知恵に向かう。
第2に、魔術師にて、王冠から理解に向かう。
第3に、女教皇にて、王冠から美まで向かう。
第4に、女帝であり、知恵から理解に向かう。
第5に、皇帝であり、知恵から美まで向かう。
第6に、法王であり、知恵から慈悲に向かう。
第7に、恋人であり、理解から美まで向かう。
第8に、戦車であり、理解から峻厳に向かう。
第9に、力であって、慈悲から峻厳に向かう。
第10に、隠者であり、慈悲から美まで向かう。
第11に、運命であり、慈悲から勝利に向かう。
第12に、正義であり、峻厳から美まで向かう。
第13に、刑囚であり、峻厳から栄光に向かう。
第14に、死神であり、美から勝利まで向かう。
第15に、節制であり、美から基礎まで向かう。
第16に、悪魔であり、美から栄光まで向かう。
第17に、塔であって、勝利から栄光に向かう。
第18に、星であって、勝利から基礎に向かう。
第19に、月であって、勝利から王国に向かう。
第20に、太陽であり、栄光から基礎に向かう。
第21に、審判であり、栄光から王国に向かう。
第22に、世界であり、基礎から王国に向かう。
マサシ 峻厳の柱(ボアズ)は、どういうものですか?
アキラ 峻厳の柱は、向かって、左の柱であり、
理解と峻厳と栄光を、繋げた小径である。
この生命の樹を、奥を向く人体に喩えると、
この峻厳の小径は、左半身の管を表している。
マサシ 慈悲の柱(ヤキン)は、どういうものですか?
アキラ 慈悲の柱は、向かって、右の柱であり、
知恵と慈悲と勝利を、繋げた小径である。
この生命の樹を、奥を向く人体に喩えると、
この慈悲の小径は、右半身の管を表している。
マサシ 均衡の柱とは、どういうものですか?
アキラ 均衡の柱は、向って、中央の柱であり、
王冠と美と基礎と王国、繋げた道である。
この生命の樹を、奥を向く人体に喩えると、
この均衡の小径は、中心線の管を表している。
マサシ 知恵(コクマー)は、どういうものですか?
アキラ 生命の樹を、奥を向く人体に喩えると、
このセフィラは、右脳を表すものである。
人の身体において、右脳は直観を司るため、
この「知恵」は、直観智と言うべき物である。
マサシ 理解(ビナー)とは、どういうものですか?
アキラ 生命の樹を、奥を向く人体に喩えると、
このセフィラは、左脳を表すものである。
人の身体において、左脳は識別を司るため、
この「理解」は、識別智と言うべき物である。