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物語編

第五章 第四七話 問答編

    

 

マサシ プロビデンスの目は、どういうものですか?

 

アキラ プロビデンスとは、神の意思のことで、
    日本語では、摂理と訳されるものである。
    全ての現象は、神の意思によるものであり、
    プロビデンスの目は、万物を見通す目である。

 

マサシ 第三の目とは、どういうものですか?

 

アキラ 第三の目とは、眉間の部分に位置する、
    松果体、アージュニャ・チャクラのこと。
    思いのままを望めば、堕天使の目に変わり、
    在りのままに臨むなら、創造主の目に代わる。

 

 

マサシ 深淵(アビス)とは、どういうものですか?

 

アキラ 深淵は、上位にある三つのセフィラと、
    下位にある七つのセフィラを、別つもの。
    上位と下位は、完全に真逆の関係であって、
    深淵を渡るには、我を捧げなければならない。

 

マサシ 叡智(ダアト)とは、どういうものですか?

 

アキラ 叡智とは、深淵の中に、隠されている、
    表に見えない、別次元のセフィラである。
    深淵を渡り、高次元を目指そうとする者に、
    神が現す試練であり、神の真意に他ならない。

 

マサシ 深淵を渡るには、どうすれば良いですか?

 

アキラ 知恵の実を食べて、善悪が生じた者に、
    善悪が引っ繰り返る、深淵は狂気である。
    この期に及んで、まだ、我に囚われるなら、
    我に染み込む善悪に、自らが裁かれるだろう。

 

    それゆえ、我を捧げ出す、必要がある。
    我を忘れて、神を信じ、我を越えたとき、
    あらゆる、罪が許されて、神の真意を悟る。
    叡智を備え、歓喜が蘇えり、永遠の命を得る。

 


 

オワリ とんでもない教えが、解かれていませんか?

 

マコト 従来、そこまで、考えなくても良いと、
    お茶を濁していた、密教を解いています。
    誤用されないように、隠されていましたが、
    いよいよ、時が来たので、禁が解かれました。

 

    とはいえ、修められるのは、僅かな魂。
    真理のために、自我を捧げ尽くして来た、
    因縁の御魂と呼ばれる、菩薩の方だけです。
    その他の方々は、神縁の間まで招かれません。

 

オワリ 一厘の仕組みが、解かれていませんか?

 

マコト はい、そこが、深淵の魔に当たります。
    善と悪が引っ繰り返る、第三の眼ですが、
    真理を修めた御魂は、真理の御霊となって、
    弥勒の世に導く、命に受けることになります。

 

オワリ 因縁の御魂しか、臨めないものですか?

 

マコト いいえ、自我を捧げることが出来れば、
    誰であれ、真我を修めることが出来ます。
    因縁の御魂は、厳酷な因縁の転生を通して、
    人より早く、自我を捧げた、というだけです。

 

    この先、大峠が進むにつれ、他の人も、
    因縁の御魂と、同等の選択を迫られます。
    洗濯が進んだ人は、真理を望み始めますが、
    先達より、導きがあり、臨みやすいはずです。

 


 

ウスイ 暗唱できるほど、繰り返し読まないと、
    真理というものは、意味がないのですか?

 

マコト 少し読んで、解った気になっていると、
    自我のために、真理を使おうとするため、
    内なる神でなく、魔に繋がってしまいます。
    読むなら悟る気で、修めて頂きたいものです。

 

ウスイ 半端に読むなら、読まない方が良いのですか?

 

マコト はい、この地は、深淵に隠された叡智。
    アビスに隠された、ダアトそのものです。
    深淵を越えたら、創造主の世界に還ります。
    深淵に嵌まるなら、堕天使の配下に入ります。

 

ウスイ どういう仕組みで、そうなるのですか?

 

マコト 深淵で、善と悪が、引っ繰り返ります。
    その結果、善が悔いれば、神に至ります。
    その反対に、悪が喜ぶなら、魔に到ります。
    これは、諸刃の剣であり、真剣そのものです。

 

ウスイ 真剣に成らないと、読む意味がないのですか?

 

マコト はい、内なる神が、静かに観ています。
    真剣なら、苦難の先に、歓喜を授けます。
    放逸ならば、甘美の先に、辛酸を与えます。
    前者は567に、後者は666に、任せます。

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