第六章 第十六話 対話編
CASE 性力 の裏に 知力
マナミ ねぇ、ヨーガ、瑜伽は、どういうものなの?
マサシ 瑜伽は、二つを、一つに、結び付けるものさ。
マナミ じゃ、クンダリニーは、どういうものなの?
マサシ 会陰に、眠っている、生命エネルギーなのさ。
マナミ それって、蜷局を巻く、蛇に喩えられるもの?
マサシ そうさ、中央の管を、会陰から頭頂まで昇る。
マナミ シャクティ、性力って、どういうものなの?
マサシ 性力とは、会陰に眠れる、生命の力のことさ。
マナミ じゃ、シヴァ、知力は、どういうものなの?
マサシ 知力とは、頭頂に宿れる、知恵の力のことさ。
マナミ じゃ、チャクラ、輪は、どういうものなの?
マサシ 車輪とは、中央管に在る、様々な世界なのさ。
マナミ 生命の力が、会陰から上ると、どうなるの?
マサシ 善悪に分けて、苦楽を知り、知恵を磨くのさ。
マナミ 生命の力が、頭頂まで昇ると、どうなるの?
マサシ 相対を越えて、絶対的な、歓喜の園に還るよ。
マナミ この話って、様々な宗教で、言われてない?
違って見えていたものが、同じに見えて来た。
マサシ そうさ、知恵を磨くと、色々と結び付くのさ。
マナミ ……………………!!
CASE 性力 の先に 知力
サトミ 生を授ける、性力って、どういうものかな?
メグミ 性力とは、生を活かせる、性の力のことだよ。
サトミ 生が輝いて、命と化すのは、どういうとき?
メグミ Aを肯定して、突き詰めると、命に為るのよ。
サトミ 生が与える、知力って、どういうものかな?
メグミ 知力とは、命を活かした、知の力のことだよ。
サトミ 命が輝いて、知と化すのは、どういうとき?
メグミ 非Aも肯定し、受け容れると、知に為るのよ。
サトミ どちらでも、突き詰めると、命に為るけど、
どちらも、受け容れないなら、知に為らない?
メグミ そうよ、Aを認めると、非Aは認めないから、
命には為っても、知まで為るのは、難しいの。
サトミ う~ん、というより、そんなの、無理でしょ。
どうすれば、非Aまで認めて、知と化せるの?
メグミ Aを認めたら、生を改めて、非Aを認めるの。
つまり、生まれ変わって、反対を味わうのよ。
サトミ じゃ、命を変えてまでして、受け容れるのね。
う~ん、そこまで行なう、必要なんてあるの?
メグミ うん、ほら、そこまでしないと、無理でしょ。
サトミ ……………………
CASE ク ン ダ リ ニ ー
サトシ あのね、クンダリニーは、どういうものかな?
マサシ 会陰に眠っている、生命エネルギーのことさ。
サトシ 脊椎管に沿って、昇って行くと、どうなるの?
マサシ 会陰の性力が、頭頂の知力に、変って行くよ。
サトシ どうすれば、会陰から頭頂まで、昇るのかな?
マサシ チャクラから、漏れなければ、昇って行くよ。
サトシ どうなると、チャクラから、性が漏れるの?
マサシ 対応する、煩悩に捕われると、穴が開くのさ。
サトシ どうなると、チャクラから、性が漏れないの?
マサシ 相当する、煩悩を越えるとき、穴が閉じるよ。
サトシ つまり、味著だけ味わうと、囚われるけど、
逆に、過患まで味わうと、超えられるわけか。
マサシ そうさ、そうして、二元の世界を体験して、
最終的に、頂に至り、一元の世界に回帰する。
サトシ そっか、様々な二元で、陰陽を等しく味わい、
二元から、一元に変える、それが知恵なのか。
マサシ そうさ、生を活かしてこそ、知に変わるのさ。
サトシ なるほど、知を磨くのは、生活次第なんだね。
マサシ うん、どんな世界でも、神聖な生活するのさ。
サトシ ……………………!!
CASE 知力なき性力 と 性力なき知力
サトミ 性力と知力、どちらを、重んじるべきかな?
メグミ どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ 性が淫れる、性力って、どういうものかな?
メグミ 性力とは、生を活かせる、性の力のことだよ。
サトミ 知が溢れる、知力って、どういうものかな?
メグミ 知力とは、命を活かせる、知の力のことだよ。
サトミ 性力を望み、知力に臨まないと、どうなるの?
メグミ 知力なき性力なんて、命を腐らせるだけだよ。
サトミ じゃ、性に溺れるだけ、命を活かせないの?
メグミ そうよ、命が解からない、生は輝かないのよ。
サトミ 知力を望み、性力に臨まないと、どうなるの?
メグミ 性力なき知力なんて、生を腐らせるだけだよ。
サトミ じゃ、命に塗れるだけ、生を活かせないの?
メグミ そうよ、生を慈しめない、命は果せないのよ。
サトミ 性力だけでは、知が無くて、命が解らない。
知力ばかりでは、生が無くて、命を果せない?
メグミ うん、性力と知力、その両方が、必要なのよ。
サトミ じゃあ、性力を負って、知力を追っていくの?
メグミ うん、性力を究めて、知力を極めていくのよ。
サトミ ……………………!!