物語編
第一章 第三話 物語編
第一章 陽極 と 陰極
第三話 表が究わまる と 裏が極わまる
すべてに実体がない、この世界に意味などない。
勝手な意味を望むのは、我らの勝手な意識なのだ。
表の意味が生まれるから、裏の意味が埋まれている。
表だけ認めているうちは、夢を見ていられるが、
裏まで見とめてしまうとき、夢から覚めてしまう。
相対の世に、覚めない夢など、絶対に無いのだろう。
人々は、この容赦ない、真実を認めないように、
何度でも飽きることなく、幻想に溺れようとする。
冷めても褪めても繰り返し、醒めない夢を夢に見る。
私は、この用捨ない、現実を見とめてしまった。
表は裏になり、裏は表になり、覚めない夢はない。
もう二度と、無邪気に夢を見た、あの頃に戻れない。
おそらく、彼らも、無意識には、見とめている。
認めているからこそ、絶対に、認めようとしない。
仕方がない、それほど、この物語の結末は、残酷だ。
わたしは、彼らの深い意識に、語り掛けていた。
いずれかは、彼らも、私と同じ心境になるだろう。
しかし、いま、寝ている子を起こすのは、可哀相だ。