物語編
第六章 第三六話 物語編
第六章 正法 と 末法
第三六話 法が表われる と 業が現われる
それから、主は、他の弟子に、こう説き明かした。
彼らは、早い内から、二人が訪れるのを待っていた。
〔今さら、言うまでもないが、智徳と法徳とは、
わたしの高弟であり、また、君たちの先達である。
彼らは、遥か遠い昔から、私と共に済度をしている。〕
〔今から、彼らに対し、ある法を説き明かすが、
その法とは、人の世の行く末を、解き明かすもの。
すなわち、人類が辿る運命を、予言するものである。〕
〔わたしには、ダルマを伝える、カルマがあり、
また、彼らには、ダルマを広める、カルマがある。
しかし、まだ、君たちは、それには、耐えられない。〕
〔無理に聞かされても、百害があり一利もない。
薬も過ぎたれば毒となり、法も過ぎれば業となる。
法を与えられる為には、受け容れるだけの徳が要る。〕
〔故に、真理の法は、彼らの意識に埋めておく。
これより、彼らは、我が化身として、転生し続け、
いずれ、君らは、彼らの口をして、聞くことになる。〕
〔認められると、いつであれ、観とめられるが、
認められないなら、いつまでも、観とめられない。
言っておく、求めなさい、そうすれば、与えられる。〕