物語編
第六章 第三九話 物語編
第六章 順道 と 逆道
第三九話 太陽を司る道 と 太陰を司る道
〔闇が深くなるとは、実に、光が強くなること。
闇が深くなることなく、光が強くなることはない。
大きな光で覆うには、大きな闇を負わねばならない。〕
〔彼には、栄光が注がれる、順の道を歩ませる。
つまり、信じるなら救われる、という法を委ねる。
天が司る、この分かり易い法を、民は喜んで信じる。〕
〔確かに、神を信じるなら、自ずから救われる。
しかし、神を信じるとは、実は、我を捨てること。
この深淵が見える者は、魚座の時代には現われない。〕
〔汝らは、暗黒に潜ませる、逆の道を歩ませる。
つまり、信じても救われない、という法を任せる。
地が司る、この見とめ難い法を、民は笑って忘れる。〕
〔確かに、我を捨てるなら、自ずから救われる。
しかし、我を捨てるとは、実は、神も棄てること。
この終末に気づく者は、水瓶の時代を築こうとする。〕
〔魚座とは、このように、光と闇が別れる時代。
神の意が別れるほど、真の意が分かるようになる。
分かるために、別れるだけだ、誰も誤ってはいない。〕