第六章 第四八話 問答編
マサシ 白羊宮(ハクヨウキュウ)は、何ですか?
アキラ 白羊宮は、去勢してない雄の羊である。
二分割で分類すると、男性の星座であり、
三区分で分類するとき、活動の星座であり、
四元素で分類するときは、火元素の座である。
マサシ 白羊宮の神話とは、どういうものですか?
アキラ アタマス王には、王妃であるネペレと、
双子の兄妹、プリクソスとヘレがいたが、
やがて、王は、ネペレに対して冷淡になり、
離婚して、後妻として、イノーを迎え入れた。
継母のイノーは、兄妹が邪魔になって、
民衆を利用し、兄妹を生贄に捧げるよう、
王に懇願したが、民衆の訴えを退けられず、
兄妹を殺すことに、王は同意をしてしまった。
まさに、兄妹が殺されようとするとき、
黄金の羊が現われて、兄妹を救い出した。
ネペレに頼まれた、ゼウスが遣わした羊は、
兄妹を乗せ、空を駆けて、海を渡って行った。
その途中、妹のヘレは、眼下に広がる、
海に目を奪われて、海に落ちてしまった。
そして、そのまま溺れて、死んでしまった。
この落ちた所は、へレスポントスと呼ばれる。
助かった兄は、コルキスに辿り着くと、
自分を迎え入れてくれた、コルキス王に、
自分が乗って来た、黄金の羊の毛を贈った。
コルキス王は、この黄金の羊毛を大変喜んだ。
その頃、イオルコスに住むイアソンは、
異父兄弟のぺリアスに、王位を奪われた。
ぺリアスは、黄金の羊毛と引き換えならば、
王位を譲っても良いと、イアソンに宣言した。
イアソンは、コルキス王の元を訪ねて、
黄金の羊毛を譲るように、頼み込んだが、
大切なものを失いたくない、コルキス王は、
無謀な条件を出し、彼を諦めさせようとした。
イアソンは、諦めかけそうになったが、
コルキス王の娘、メーディヤに助けられ、
無理な条件を達成して、羊毛を手に入れた。
彼は、メーディアと、イオルコスに帰郷した。
ぺリアスは、元より譲る気がないため、
約束の品を見ても、王位を譲らなかった。
そこで、イアソンは、ぺリアスを毒殺した。
メーディアと共に、彼は追放されてしまった。
イアソンは、コリントスに移り住んで、
はじめは、メーディアと暮らしていたが、
他の女性に恋をして、メーディアを捨てた。
激怒した彼女は、イアソンを殺してしまった。
フンゴ 誰に向けられた、応えなのか解かりません。
マコト この社では、個の問いに応えることは、
真理の性質上、神から許されていません。
応えが無くても、答えを求めていけるもの。
依存心を捨て、求道心を抱く者が招かれます。
以上の理由から、個の問いに対しては、
全体に普遍化して、本質を答えていたり、
高次元に抽象化して、未来を答えています。
その答えの中から、今の我に合えば応えです。
したがって、様々な人の問いが表れて、
それを契機に、種々の答えが現れますが、
たとえ、他に向けられた、応えであっても、
未来や過去の自分のものと、捉えるべきです。
即ち、縁が有るから、目に入るわけで、
関係を、認めなければ、未来の者となり、
潜在性を、認めれば、過去の物になります。
究極は、完全に認めて、捕われなくなります。