ＣＡＳＥ　相　の裏に　層

マナミ　横に並べる、相って、どういうものなのかな？
マサシ　相とは、等しい次元に、陰と陽を並べるのさ。
マナミ　陰も表し、陽も現わすと、どう見えているの？
マサシ　陰である陽、矛盾する様に、見えているのさ。
マナミ　意味が対立し、解からないと、どうなるの？
マサシ　意識を別つから、心が昂ぶって、感じるのさ。
マナミ　縦に重ねる、層って、どういうものなのかな？
マサシ　層とは、異なる次元に、陰と陽を重ねるのさ。
マナミ　陰を隠し、陽を現わすと、どう見えているの？
マサシ　陽という陰、補完する様に、見えているのさ。
マナミ　意味が両立し、認められると、どうなるの？
マサシ　意識が和すから、心が安らいで、感じるのさ。
マナミ　即ち、意味が、矛盾するのか、補完するのか、
　　　　それは、意識が、相と見るのか、層と見るか？
マサシ　うん、意味の相は、意識が捕われ易いけど、
　　　　反対に、意味の層は、意識が囚われ難いのさ。
マナミ　じゃ、意味が解けないと、意識も溶けないし、
　　　　一方で、意味が解けるなら、意識も溶けるの？
マサシ　そうだよ、まさに、こうして、意が通じるよ。
マナミ　……………………！！

ＣＡＳＥ　相　の先に　層

サトミ　左右に並べる、相って、どういうものかな？
メグミ　相とは、同じ次元に並ぶ、矛盾する関係だよ。
サトミ　上下に重ねる、層って、どういうものかな？
メグミ　層とは、違う次元に積む、補完する関係だよ。
サトミ　解らない、等しい次元って、どういうこと？
メグミ　例えば、あたし達が、勝負を競うとするね。
　　　　あなたが、勝つために、どうすれば良いかな？
サトミ　あなた、負けないと、あたしは勝てないよ。
メグミ　うん、そう捕えるとき、相として見ているよ。
　　　　つまり、同じ土俵で、勝ちを奪い合うと見る。
サトミ　あなたが、居なければ、あたしは勝てないの？
メグミ　そうよ、そう捉えるとき、層として見ている。
　　　　そもそも、相手が居ないと、勝負に為らない。
サトミ　相手が、勝負しないなら、不戦勝になるだけ。
メグミ　それでは、層と捉えず、相として捕えている。
　　　　そんな、見方すると、勝ちの価値が下がるよ。
サトミ　強い敵が、居なくなると、競う価値が無いの？
　　　　う～ん、そうは思えないな、勝てれば良いよ。
メグミ　うん、そう見ても良いよ、それもそうだもん。
サトミ　……………………

ＣＡＳＥ　相　という　層

サトシ　刻し合う、相の関係って、どういうものかな？
マサシ　相とは、Ａと非Ａが克する、横に並ぶ関係さ。
サトシ　支え合う、層の関係って、どういうものかな？
マサシ　層とは、Ａと非Ａが和する、縦に並ぶ関係さ。
サトシ　相か層か、区別するには、どうしたらいいの？
マサシ　たとえ、同じものを見ても、幾らでも変るよ。
サトシ　表面的に、争っていても、見方も変えれば、
　　　　内面的には、支えてしまう、関係に出来るの？
マサシ　そうさ、意識の広がり、自分の器が大きいと、
　　　　幾らでも、見方を変えて、相を層に変えるよ。
サトシ　もし、自分の器が小さいと、どうなるのかな？
マサシ　相手に、Ａと言われたら、非Ａと言い返すよ。
サトシ　もし、自分の器が大きいと、どうなるのかな？
マサシ　相手に、Ａと言われたら、Ａを受け容れるよ。
サトシ　ひとまず、非Ａを抑さえて、Ａを支えるの？
マサシ　自然に、立場が入れ替るまで、待ち続けるよ。
サトシ　でも、条件が変わる時って、本当に来るかな？
　　　　実際に、待って来ないと、負けただけだよね。
マサシ　そうだね、器が小さい人は、待てないよね。
サトシ　……………………

ＣＡＳＥ　層のない相　と　相のない層

サトミ　相と層、どちらの方を、重んじるべきかな？
メグミ　どちらも、同じぐらいに、重んじるべきなの。
サトミ　左右に並べる、相って、どういうものかな？
メグミ　相とは、同じ次元に、陰と陽を並べることよ。
サトミ　上下に重ねる、層って、どういうものかな？
メグミ　層とは、違う次元に、陰と陽を重ねることよ。
サトミ　相を重んじて、層を軽んじると、どうなるの？
メグミ　層のない相なんて、単なる争に過ぎないのよ。
サトミ　じゃ、横と競い合って、縦で支え合わないの？
メグミ　そうよ、決着が付かない、戦に放られるのよ。
サトミ　層を重んじて、相を軽んじると、どうなるの？
メグミ　相のない層なんて、単なる葬に過ぎないのよ。
サトミ　じゃ、下に押し込んで、横に取り上げないの？
メグミ　そうよ、存在を認めない、闇に葬られるのよ。
サトミ　相だけは、戦い続けて、病に堕ちていくし、
　　　　層ばかりは、支え続けて、闇に落ちていくの？
メグミ　うん、相と層、その両方が、必要になるのよ。
サトミ　じゃあ、層を介しながら、相を解していくの？
メグミ　うん、層を感じながら、相を観じていくのよ。
サトミ　……………………！！