物語編
第一章 第十七話 概念編
第一章 自他性
第十七回 自我 の裏に 他我
自我は、自意識の中に、同質が重なること
非我とは、無意識の中に、同質が重なること
自我は、同質を起点にして、同質が重なるもの
非我とは、異質を起点にして、同質が重なるもの
自我とは、同質性により、実感が湧くもの
良きにつけ、悪しきにつけ、実感に捕われて
自の我に、我が物として、経験を収めていくと
特殊な我に、多様な実感が、積み重ねられていく
他我とは、異質性により、実感を欠くもの
近きにつけ、遠きにつけて、実感に囚われず
他の我に、他の者として、経験を納めていくと
多彩な我に、相応の時間が、振り分けられていく
自我が生まれるとき、他我が埋まれている
自我のない他我もなく、他我なき自我もない
我々は、空間を共有しても、時間は共有しない
各自の時間を背景にして、現在の空間を共有する